天候に恵まれた2023年4月2日、雲一つない空のもと、北海道幕別町の㈱齊藤ファームが、MMJへの出荷を開始しました。
齊藤ファームはもともと育成牧場でしたが、8年ほど前から搾乳を始め、現在は約5トン/日の生乳を生産しています。MMJにはそのうちの約1.5トン/日を隔日で出荷し、農協との2又出荷を開始しました。
令和4年度、齊藤ファームでは北海道の生乳生産抑制の煽りを受けて、施設や人材、餌などの生乳を生産するための資源的な余裕はあるにも関わらず、計画していた十分な量を搾れない日々が続きました。社長の齊藤さんは、この状況が続くと会社の経営が悪化してしまう、という危機感を抱き、MMJへの出荷を決断しました。
生乳を生産するにあたっては「常に消費者を意識している」と齊藤社長は言います。牧場の仕事に限らず、目の前の仕事に追われてしまうとつい目先のことばかり考えてしまいますが、酪農牧場で生産しているのは牛乳や乳製品の原料となる「生乳」です。その先には必ず消費者がいることを意識することで、より安心安全な生乳を生産することができます。齊藤ファームの美味しい牛乳は、消費者を想うスタッフの心から生まれていました。
文:津布久